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2008年07月25日

劇場版「空の境界」 痛覚残留 DVD

発売日から少し遅れて、通販で注文していた「劇場版 空の境界 痛覚残留」【AA】が到着。早速見終わった。
PCじゃなくてPS3で再生しているけど、最近の暑さで本体の発熱がやばい。扇風機をむけながらの再生になった。

原作中で最も規模の大きなバトルが展開される第3章。
バトルシーンは1章でもあったけど、あまり激しく対峙する感じはなかった。
今回の藤乃とのバトルでは、“歪曲”の魔眼 vs. “直死”の魔眼という、異能が正面からぶつかり合う。
戦闘シーンはスピード感と迫力があった。藤乃が周囲を“歪曲”で破壊しまくるあたりは結構派手。

ただ、バトル中に時々キャラの動きに違和感があった。慣性や重力が無いような“溜め”のない動きがある感じ。急に動きに“重み”が無くなって、軽く薄っぺらな表現になるところがあった。全てがそうというわけではなく、一部だけなので余計に目立つ。

戦闘場所を橋の上から橋の中に移ったところは、戦闘スペースがイメージより狭かった。工事中でもっと閑散とした場所だと思っていたけど、どこかの一室のような狭い場所。藤乃がほとんど動けない状態なので、狭い範囲での戦闘になったのかもしれない。

橋凶(ま)げは、なんというか、おとなしい印象。それまでの“歪曲”の細かな描写に比べると、あんまり意外性が無かった。
というか、人体に対して発動する“歪曲”が、動きありすぎ。人の体が凶(ま)がる様子は、血の表現と合わせてやたらと力が入っていた。


56分の作品だけど、尺が決定的に足りないと感じた。
説明不足感が強いのは1〜2巻と変わらないけど、3巻は省略/短縮部分が多かった上に、描写が変わってしまってるところもあった。

まず、原作の痛覚残留の冒頭部分がごっそりカットされてる。
そのせいで、藤乃が啓太を殺すために追っている理由が、ただの復讐のように見えてしまう。
原作では、藤乃が啓太にいわゆる復讐心を見せる表現は無い。性的暴行を受けていたことを気にしてるような表現もほとんどない。
藤乃は復讐を望んでいない。ただ状況が復讐の形で、1人逃したから殺す。殺人は望んでいないが、人を殺すことを喜んでいる。
その始まりの描写がごっそり抜けている。

藤乃が啓太を携帯で追い詰めるところも、短縮されたせいでやっぱりただの復讐のようになってしまっていた。
原作でも、幹也が藤乃の行動が恨みによるものと考えてるので、復讐として見せた方がわかりやすいのかもしれないけど。
でもここは、殺すために殺すようになった“踏み越えてしまった”藤乃を見せるところだと思う。
藤乃は復讐のために啓太を追い詰めてるわけではなく、啓太が見つからない限り人を殺し続けることができる状況と理由を作るために啓太を追い詰めてる。
そもそも、逃げ隠れている啓太が、藤乃から着信がある携帯をずっと持っている理由がまるで説明されていない。

崩壊した橋の中で、痛みに倒れた藤乃のモノローグは大きく変更されていた。まるで、動けなくなった藤乃が、痛みの中で幹也を想い続けてるような表現になっていた。
でもここで藤乃が執着しているのは「生」そのもののはず。
付属冊子の一問一答で、アニメでわかりやすい表現にしたようなことが書かれていたけど、だいぶ意味が変わってしまってる気がする。

なにより、藤乃にとって「痛み」=「生きている実感」という部分がほとんど表現されていなかった。


もともとかなり内容にボリュームのある章を約1時間に押し込んでいるせいで、無理がきてる印象。
後半の章の展開がちょっと不安かも。

背景、特に雨の表現が凝っていたのが印象的。


posted by neneco at 14:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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